夜空と陸とのすきま

SF好き SF小説1000本ノックを目指しています

星を継ぐもの/ジェイムズ・P・ホーガン

月面開発を進めていたら、約5万年以上前と推測される赤い宇宙服を着た死体が発見された…というところから始まる名作謎解きハードSF。今さらですが100刷おめでとうございます!私の積ん読本だったのは35版。 人類の英知、学者や科学者が総力をあげてこの死体…

落下世界/ウィル・マッキントッシュ

フォーラーが目覚めると記憶は全くなく、世界は虚空に浮かぶばらばらの小島に分裂。自分は何者なのか?この世界は何なのか?手がかりの地図を片手にパラシュートを使って、次の世界に飛び出すという物語。 食べ物を求めて荒廃した世界をサバイバルするフォー…

巨星 ピーター・ワッツ傑作選/ピーター・ワッツ

ハードSF作家ピーター・ワッツの傑作11編。軍用機AIの視点、物体Xの視点、様々なものから知性/意識を描く。 何かの短編集でピーター・ワッツ作品が入っていたかもしれないけれど、長編は未読なので私にとってほぼお初の作家さん。最初のと、後半の3部作はな…

TENET

ウクライナのオペラハウスでテロ事件が発生。館内に突入した特殊部隊の一人”名もなき男”はテロ組織に捕らえられてしまい、毒薬で自害を図る。しかし、毒薬は別の物にすり替えられていて、こん睡状態から目覚めた男は、ある人物からミッションを命じられる。…

うどん キツネつきの/高山羽根子

『首里の馬』芥川賞受賞おめでとうございます!ということで、買ってはいたものの積ん読になってた短編集『うどん キツネつきの』を読みました。表題作の「うどん〜」は『NOVA』にも載っていた気がする。 高山氏はネタを思いついたらメモに書いて、大きな紙…

極夜行/角幡唯介

数ヶ月も太陽が昇らない極夜、暗闇と極寒を犬一匹と旅した記録。 冒険作家さんの本は結構好きで読んでいる割に角幡さんはお初です。角幡さんの文章面白い!明け透けにここまで書いちゃうのかと驚く。GPSを持たないなどとかっこいいこと言っている割に、土壇…

地下世界をめぐる冒険 闇に隠された人類史/ウィル・ハント

旅先で鍾乳洞があれば最優先で見に行っちゃう、洞窟に心ときめく私。図書館でこのタイトルと表紙絵を見てジャケ借りしました。 地下に魅せられた作者が、何年もかけて世界中をまわり地下に潜った記録。ニューヨークの地下鉄、パリの地下納骨堂、アボリジニの…

トランピストはマスクをしない コロナとデモでカオスのアメリカ現地報告/町山智浩

町山さん週刊誌連載「言霊USA」の単行本最新作は、読んでいる最中にトランプ大統領のコロナ陽性ニュースが飛び込んできたりして、タイムリーなタイトルと「コロナに負けても負けは認めん!」の帯、いつかはかかるとは思っていたけどすごいタイミングですね。…

vN/マデリン・アシュビー

vN=フォン・ノイマン式自己複製ヒューマノイドのエイミー(5歳)は、幼稚園の卒園式で突如現れた「おばあちゃん」に襲撃される。とっさに母親を助けようと、祖母に噛みつき吸収したエイミーは大人の体になってしまった。美少女ヒューマノイドのさすらい物語…

夏への扉/ロバート・A・ハインライン

ロボット開発者ダニイが、婚約者と友人にだまされて仕事も財産も奪われ、30年間の冷凍睡眠に追い込まれる。窮地に立たされたダニイの大逆転劇というお話。 最後の大どんでん返し、夢も希望も持てる『夏への扉』というタイトル、猫のピートかわいい!で高校生…

流れよわが涙、と警官は言った/フィリップ・K・ディック

誰もが知るセレブ芸能人のジェイスン・タヴァナー。ある朝目覚めると誰も自分のことを覚えていなく、IDも消滅していた。”存在しない男”となったタヴァナーは警察に追われる身となるという話。 逃亡先で次々と助けてくれる女性達と呑気に話しまくるタヴァナー…

SF本棚

お題「我が家の本棚」 いったい蔵書のSF本がどれくらいあるのか。普段はダンボールやプラケースに仕舞い込んでいる本を、一度並べてみてみたい欲求にかられ、家族が全員外出して一人で留守番という珍しい日に決行してみました! まずは単行本&早川の青背SFと…

掃除婦のための手引き書/ルシア・ベルリン

第10回Twitter文学賞海外部門で1位獲得から気になっていたので手にとってみました、アメリカ人作家ルシア・ベルリンの短編集。表紙写真は著者近影(元夫さんが撮影)、どえらい美人さんです。小説の形はとっていてもほぼ自叙伝なので、場末のバーでタバコと…

犬は勘定に入れません あるいは、消えたヴィクトリア調花瓶の謎上・下/コニー・ウィリス

コニー・ウィリスのオックスフォード大学史学部タイムトラベルシリーズ第2弾。第1弾である『ドゥームズデイ・ブック』を読んだ後だと、ダンワージ教授や助手のフィンチ君、タイムトラベル=降下などお馴染みのキャラ達や用語が出てくるので理解しやすいで…

渚にて あの日からの<みちのく怪談>/黒木あるじ 他

10人の東北在住作家さんが綴る、あの日からの…東日本大震災の鎮魂怪談集。 実話あり、創作話ありですが、ディティールがやたらと細かくて、話がうますぎる!映画みたいと思うのは創作話で、実話は短くてしんみりとした印象でした。怪談って実際はさりげない…

ボートの三人男/ジェローム・K・ジェローム

楽しいSFを読もう!と思い立ち、コニー・ウィルスの『犬は勘定に入れません』を読み始める前に、神林ちゃん(『バーナード嬢曰く。』)が先に『ボートの三人男』を読むべきだと言ってたので、元ネタとなる19世紀イギリスの傑作ユーモア小説を。古本で買った中…

ウィトゲンシュタインの愛人/デイヴィッド・マークソン

終末世界で人類最後の生き残りとなった女性、ケイトの独白手記。終末SFかと思って読み始めたけれど、内なる宇宙への旅的なお話で実験小説だった。まずケイトとは何者か。息子がいたらしいが亡くなり、夫と別れ、母を看取り、他に生存者がいないか探すため車…

アジア新聞屋台村/高野秀行

高野さん、台湾人の美人社長に見込まれて多国籍新聞社の編集をすることになり、在日アジア人と文化祭前夜のようなにぎやかな日々を過ごす、自伝的青春なお話。 南伸坊氏の表紙絵がまたすばらしい。アジアの女性のたくましさと明るさが表情に出ていて、こりゃ…

復活の日/小松左京

「今、日本SFで一番売れている」と大森望氏が『世界SF作家会議』で言及していましたが、随分前に古本で買っていて積ん読棚にありました。もともと早川書房で出版され、映画化の時に角川書店から再版、今はハルキ文庫で出ています。『三体Ⅱ』の訳者あとがきで…

三体Ⅱ 黒暗森林(上・下)劉 慈欣

三体世界の侵略艦隊が太陽系に到達するまで四百年後、迎え撃つために宇宙軍を設立した国連機関。しかし三体より送り込まれた極微スパコン”智子”に宇宙から監視され、人類の叡智は進化できない。どうする人類。そこで終末決戦に向けて”面壁計画”が発動され、4…

マーダーボット・ダイアリー(上・下)

趣味は連続ドラマ鑑賞、特技はハッキング、そして極度の対人恐怖症な警備ユニット”弊機”の、宇宙さすらい物語。 これはホントに面白かった!凄腕のハッカーで、自分の統制モジュールをハッキングして自由になったものの、世間知らずなので何をしていいのかわ…

エンダーのゲーム(上・下)/オースン・スコット・カード

昆虫型異星人バガーの侵攻から地球を守るため、優秀な艦隊指揮官を育成すべく設立されたバトル・スクール。対バガー戦を模した訓練で頭角を表す天才少年エンダーは、地球の救世主になれるのか?リーダー育成SF。 最初はハリー・ポッターみたいな展開で、学校…

ザ・スタンド(上・下)/スティーヴン・キング

カリフォルニア州にある軍の細菌兵器研究所から実験中のウイルスが流出し、人々が感染して死滅していく上巻、生き延びた人々が集まり新しい社会を形成していく中、闇の男率いる集団との戦いを描く下巻。 ステイホーム中にハードカバー全2巻読み切ったぁぁ~…

スティーヴ・フィーヴァー ポストヒューマンSF傑作選/山岸 真編

未知の生命体とのファーストコンタクトSF傑作選の次は、進化を遂げた人類のポストヒューマンSF傑作選にチャレンジ。AI・ナノマシン・クローン・仮想現実・バイオテクノロジーと次々と登場する科学技術に振り回される人類、あんまり幸せそうじゃないじゃんと…

誤解するカド ファーストコンタクトSF傑作選/野崎まど・大森望編

ステイホームだったはずなのに、どかっと仕事が重なってありがたいやら、落ち着いて読書できなくて積ん読本の山を見てモヤモヤするやら。こんな時は長編に挑むのが辛いので、短編集に限ります。 『正解するカド』のアニメにあやかって、ファーストコンタクト…

その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。/吉川浩満 山本貴光

表紙とタイトルが目を引く良書、内容も面白く定期的に読み返したくなります。 ストイックの語源になるストア派、古代ギリシアの哲学者エピクテトスの名言をもとに、現代社会の悩みの解決の糸口を探る対談集(たまにエピクテトスご本人降臨)。 古代ローマ・ギ…

SF飯 宇宙港デルタ3の食料事情/銅 大

コロナ禍で日常がまさかのハードSFなのに、知人からおすすめされたキングのパンデミックもの(超分厚い上下巻)に手を出し、上巻だけでヘロヘロに疲れ果てて休憩中。何も考えないでいいようなゆる〜いSFでも読んでみようと、流行りの異世界&飯物ブームにちゃっ…

ウラカタ!/葉鳥ビスコ

学校休校が続き、お家にある漫画を読みあさる娘。そういえば青年誌や少年誌の漫画ばかりあって、少女漫画をろくに読んでいないような、年齢的に恋キュン的なものも必要なんじゃないだろうかと余計な心配をしていたら、「友だちのところで読んだホスト部は面…

住んでみたい宇宙の話/竹内 薫

朝一番に見るニュースが暗い話ばかりで、日本のコロナ禍は無策によるほぼ人災という腹立たしい日々。 ここは明るい未来の話を読みたい!(現実逃避) この本は太陽系の衛星、惑星に住むとなるとどうなるの?を現在の科学の力と想像力をバランス良く合わせてコ…

宝島/真藤順丈

1952年から1972年の本土返還まで、激動の戦後沖縄を3人の若者が駆け抜ける!山田風太郎賞、直木賞ダブル受賞作。 米軍基地に忍び込み、物資を略奪して住民に配る義賊「戦果アギャー」。そのリーダーであるオンちゃんは嘉手納基地襲撃中に行方不明になる。オ…