夜空と陸とのすきま

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超新星紀元/劉慈欣

 

中国SFの巨匠・劉慈欣の20年前に書かれた初長編作の邦訳刊行。若き頃の劉さんが無名の作家役で自虐ネタ&メタ出演していたり、アメリカや日本の演出がアレだったりで、なかなかに微笑ましい。

遥か彼方の宇宙で超新星爆発が起こり、地球に大量の放射線が降り注ぐ。未知なる宇宙線を浴びた人類は12歳以下の子どもたちを残して死に絶える。大人のいない子どもだけの新しい超新星紀元の社会の物語。

三体に比べると荒削り感はありますが、どーしてそうなる⁈という先が読めない展開は相変わらずで面白かったです。後半はガルパンだったと娘に感想を伝えると「ガルパンは死者が出ない、一緒にすんな」と叱られました。でも戦車競技のゲームをやりだすんだよ?子どもたちがインフラを維持するのに精一杯かと思いきや…遊びで戦争を始めるなんて、わりと余裕がある展開。

宇宙からの放射線で虫や動物も死滅するのに、作物を収穫できているのが謎でした。