夜空と陸とのすきま

SF好き SF小説1000本ノックを目指しています

最後の宇宙飛行士/デイビッド・ウェリントン

不幸な事故のため火星探索などの宇宙開発が頓挫した近未来。突如、地球に迫る謎の天体2Iが発見された。NASAは有り合わせのもので急遽宇宙船を飛ばし、未知の異星人とのファーストコンタクトを期待して天体2Iに乗り込むお話。ファーストコンタクト&ホラーSF。

天体2Iの内部への潜入し、宇宙服のヘルメットのライトが照らすわずかな視界のみで進み、先に侵入した者達が残した動画だけが手掛かりなところは、ホラー映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』を彷彿させました。暗闇怖いよね。あの映画の撮影手法を使って実写化できそう。

今回は宇宙生物学者兼医者のラオ博士に感情移入でき、文章のテンポも良かったので2日間でスラスラと読めました。オチもジーンと心にくる。(でもあのオチだと、近すぎてその後の地球は無事ではないのでは?)

NASAのライバルで民間多国籍企業のKスペースが社長も含めて、ほぼスペースXとイーロン・マスクだったのが面白かった。とうとうSF小説にも出てくるんだなぁ。