夜空と陸とのすきま

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火星の戦士 野獣の都/マイケル・ムアコック

積読していたSF小説の中で「火星」タイトルを読破していこうと思いつき、今年は火星ものばかり読んでいますが、火星に詳しくなったかというと別にそうでもない。

この火星の戦士(シリーズらしい)は、太古の火星に転移する話。マイケル・ムアコックってファンタジーの大御所だけど、こんなSFも書いてたのね。(エルリック・サーガーは天野喜孝の挿絵につられて読んだことがある)

異世界やなろう系のように、昔は「バロウズもの」という一ジャンルがあって、ご都合主義でチートで別惑星へ転移するもの。「火星の戦士」は、そもそも地球に居る時から主人公のスキルが抜群に高く、やれ子供の頃に近所に剣蒐集家が住んでいて、古今東西の様々な剣を学び、フェンシングでオリンピック代表まで選ばれていたけれど断ったとか、やれ大学で物理学を専攻し名の知れた物理学者になったとか、かつベトナム戦争に従軍してジャングルを駆け巡り無事帰還したとか。いやいやレベル99ってやつでは?

そんな高スキル持ちなので、実験に巻き込まれて火星に転移しても無双戦士になり暴れまくります。もちろん大歓迎してくれるのは、ほぼ裸体のお姫様。うわー超異世界ッ!って思いつつも、結構楽しめました。さすがムアコック