夜空と陸とのすきま

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サハリン島/エドゥアルド・ヴェルキン

 

サハリン島

サハリン島

 

北朝鮮の核ミサイルで第三次世界大戦が勃発、先進国の中で唯一無事だった日本は大日本帝国となり再び鎖国する。舞台は日本の領土となり中韓からの難民が押し寄せるサハリン島。応用未来学の女性学者シレーニは、随行者アルチョームと現地視察の旅にでるというお話。終末後SF。

イザベラ・バードとイトの冒険記みたいで、お互いを信じ合う2人が良き。流行り?の無限列車は出てくるし、400ページの2段と分厚いけれど面白くてページをめくる手が止まりません。

2人がサハリン島の真ん中に達した頃に大地震が発生。被災した刑務所から脱獄した囚人に襲われ、ゾンビ感染者に襲われ。

サハリン島はヒトを喰う」死体は発電所の燃料になり、石鹸になり…。この僻地のドライ感。

ロシアの小説ってあまり読んだことないんですが、マンパワーあるところが大国らしい。モブがとにかく多いんだな。

あとがきによると作者さんは日本の文化と宮崎アニメがお好きらしく、どこに宮崎アニメの影響が出てくるかなと思ったら、(ゾンビを)薙ぎ払え!だった。