母・樹木希林と父・内田裕也を亡くし、心にがっぽりとあいた隙間を埋めるため、15人と一対一の対話をした5年間の心の旅エッセイ。
朝のTBS情報番組「THE TIME、」で安住紳一郎が内田家訪問と本の紹介をしていたのを、たまたま見て気になり読んでみました。
対談相手がゴージャスで、谷川俊太郎、養老孟司、横尾忠則と、もはや生き神様(樹木希林も妖怪めいた人だったが)。それぞれとの対談も深い内容だけど、その帰り道に咀嚼して腑に落とし、心の糧にしていく文章が逸品でした。
石内 都と伊藤比呂美との対談が特に良かった、心に沁みた。
母との生活が長いので、あまり父・内田裕也のことは出てこないのですが、亡くなった後に遺品片付けに行った先で見つけた、大きなチェストに詰め込まれたあるモノ(有名なあのトレードマークが引き出し3段分‼︎)と、「THE TIME、」で放送されていた、内田家にある聖母のステンドグラスがはめ込まれたドアの裕也部屋(通称・懺悔室)が衝撃的でした。
内田也哉子はずっーとファンキーロッケンロールな親の颱風に振り回されていた半生だったのね。あらがうの大変だっただろうな。文筆これからも続けてほしい。