夜空と陸とのすきま

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屍者の帝国/伊藤計劃×円城塔

 

 

屍者の帝国 (河出文庫)

屍者の帝国 (河出文庫)

 

 

図書館で借りる。

屍者化技術が普及した19世紀末、大英帝国の諜報員ジョン・ワトソンは戦乱のアフガニスタンに潜入。カラマーゾフより渾身の依頼を受け、魂の秘儀を求めて世界を駆ける…とコピペしちゃいましたが、スチーム・パンクSFでワトソン、某探偵の兄M、カラマーゾフ兄弟、ヴァン・ヘルシングフランケンシュタインと超有名人がぞろぞろ出てくるパスティーシュ冒険劇です。

スチーム・パンクというと映画の「ワイルド・ワイルド・ウェスト」「スチームボーイ」「アイアン・スカイ」を思いつくのですが、それらにゾンビをプラスした感じ。ゾンビというよりは、オークやウルク=ハイに近いかな。今年劇場アニメになるらしいので、ぜひゾンビよりはその方向でお願いしたい。本編ではアフガニスタン、日本、合衆国、ロンドンと場所を移動しながらバトルをするので、尺でいうと20分に1回は戦闘シーンってまさにエンタメ映画的だなぁと思いながら読みました。

どこかで聞いたことがある人名が登場するたびにウィキの検索をかけつつ読み進めていましたが、私のような迷える人を救ってくれるブログがあったとです。

屍者の帝国 用語集 目次 - 妄想科學倶楽部

ブログ主様ありがとうございます !きっと映画公開と同時にガイドブックが発売されるんだろうな。そして買ってしまう気がする。

最後に河出書房新社のサイトを読んで、ラストの独白の意味を知り、とてもじんわりとあたたかい気持ちになりました。