夜空と陸とのすきま

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一千億の針/ハル・クレメント

 

異星人と共生ものの元祖SF『20億の針』の続編。共生生活7年目のボブとアメーバー異星人"捕り手"のワクワクランド。しかしボブがなんか弱ってきたよ、母星にヘルプ!ボブを助けて!というお話。

相変わらず"捕り手"くんはアオガミ(CV森川智之真・女神転生Ⅴ』)で脳内再生され、少年ボブとますますイチャついてて良いですな〜。範囲の狭い小さな島内で物語が完結してしまい、一千億の星って?と盛大なタイトルに反していて、あまり盛り上がることなく終わってしまったのが少し残念でした。

物語の本筋とは別に、物語の舞台が植物を使って石油を製造する(カーボンニュートラル!)会社、太平洋燃料株式会社(PFI)が精油プラントを置くタヒチの小島という背景設定で、卒業後にPFIの社員に8年間は必ずなる契約で本土の大学に行かせてもらい、書籍代も出してくれて、学生が持ち帰った本で島内に図書館を作り、次世代の教育と生涯学習に力を入れて高い教育水準を維持しつつ、かつ、島の子ども達は毎日海で遊び、体を鍛えていてたくましいという未来ある軍艦島のようで、島の描写の方が面白かったです。