夜空と陸とのすきま

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さようなら、オレンジ/岩城けい

 

さようなら、オレンジ (ちくま文庫)

さようなら、オレンジ (ちくま文庫)

  • 作者:岩城 けい
  • 発売日: 2015/09/09
  • メディア: 文庫
 

 

図書館で借りる。

短い話だったけど、とても充実感。

故郷を離れて、異国の地で語学を学び仕事に慣れて
外国人同士で友達になって
少しずつ自分の生活を立て直していく話。

自分自身と重なるところも多く、身につまされて読んだ。

アフリカ難民のサリマ、日本人女性の「ハリネズミ
後半は、感情移入して応援してしまう。
「手紙」を使った凝った構成にも感心。
サリマの書いた「私の話」が特に良かった。
長く丁寧に書けばいいというものでもなく、
シンプルな表現がストレートに心に響く。

タイトルの「オレンジ」とは
いつも二人の心の支えとなった、美しい夕日のことだけど
なぜ「さようなら」になったのかが、今イチわからなかったです(-_-)

夕日に背を向けて、私は前に進むという意味かな?