夜空と陸とのすきま

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サウンド・オブ・サンダー/A Sound of Thunder

サウンド・オブ・サンダー(字幕版)

タイムトラベルが商売となった西暦2055年。白亜紀の毎回同じ場所、同じ時間、わずかな狭いエリアにて、沼で死ぬ運命の恐竜を銃で狩るトラベルツアーには申込み殺到の大人気。ところがある日、ツアー中にハプニングが起き、パニックの中でツアー客が「1.3グラムの何か」を現代に持って帰ってきてしまう。そのわずかな改変で人類と生物の歴史に異変が起きてしまい、地球温暖化と攻撃的な進化を遂げた動植物に襲われて人類は滅亡寸前に。果たして歴史は元に戻せるのかというお話の映画。

先日読み終えたブラッドベリの短編小説集『太陽の黄金の林檎』に収録されている同名作の映画化。原作は「1.3グラムの何か」でタイムパラドックスが発生し、世界が暗黒に…というオチで終わるのですが、そこから元に戻すとこまで話を膨らませて映画に。よくまあ盛った盛ったと感心します。

撮影中に制作会社が倒産などトラブル続きだったようで、大金をかけた割にはしょっぱい出来なんですが、低予算のパキパキした合成映像も逆に20世紀SFレトロ風に見えるし、レイ・ブラッドベリレイ・ハリーハウゼンのコンビ、2人のレイが作ってきた空想科学怪獣映画を彷彿させて、これはこれでありでしょととっても楽しめました。金曜ロードショーなんかでやるとぴったりだと思う。

中盤であるキャラが、進化した猛獣集団に襲われるんですが、死に際に「息子と天体観測の約束をしたんだ、誕生日に望遠鏡を買ってやるんだ、ほら星が見えるだろ綺麗だ」的なことを言いながら食われていくのがブラッドベリっぽい(名作『万華鏡』みたい…違うか)

 

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