夜空と陸とのすきま

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銀河市民/ロバート・A・ハインライン

銀河市民 (ハヤカワ名作セレクション ハヤカワ文庫SF)

地球から遠く離れた惑星サーゴンの奴隷市場に売られ、老乞食バスリムに買われた少年ソービー。やせこけて死にそうなソービーは幼少期の記憶がなく、なぜ奴隷になったのかも覚えてはいなかったが、一見乞食のふりをして、実はただ者ではない知性と人格を持つバスリム父ちゃんに育てられ、賢い好青年に育つ。やがてバスリムの正体と、自分の出生の謎に迫るべく銀河をめざし…。というお話。

ハヤカワSF文庫で表紙がラノベっぽいのは、まさしくラノベで、SF入門に最適!ティーンズのみんな読んで読んで!を狙っているんだなと(今ごろ)気が付きました。面出ししてティーンズコーナーに置いて欲しい。小学生からでも大丈夫。もちろん大人が読んでも大満足の面白さ。

前半は、奴隷の身から乞食〜惑星サーゴン脱出で宇宙船乗組員と、少年ソービーの成長が楽しめて、後半は株主なんたら金融なんたらと、どこのウォール街の話やねんっていう戦い。

主人公にピンチが訪れると、必ず年上の女の子が助けてくれる。主人公超モテモテ。そして常に”バスリム父ちゃんならどうするかな”と考えて行動に出るのもいいですね。実の父、養父、船長、叔父と、男子が”父”を超える物語でした。男はつらいよ