夜空と陸とのすきま

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舞妓さんちのまかないさん/小山愛子

舞妓さんちのまかないさん(1) (少年サンデーコミックス)

青森から舞妓さんを目指して京都にやってきたキヨとすみれ。舞妓修行に挫折したキヨは屋形のまかないさんになって、みんなの毎日の食事を作る。一方キヨの幼なじみのすみれは、努力が実り「百はな」として念願の舞妓デビュー。華やかな花街の舞台裏、普通の日のごはんを通して、温かな人間模様が描かれるお台所物語。

可愛い。このひと言が一番最初に出てくる食漫画。

萌え系絵の「照れ恥ずかしい顔」にチッと舌打ちしちゃう私が、この漫画の「照れ」は可愛いと素直に思う。プリン食べたい、餃子食べたい、ホットドック食べたいと、舞妓さんだけど10代の少女が、お座敷の帰りに「食べたい…」で照れ恥ずかしい顔になるのが良き。

そして少女達が5人以上出てきて賑やかに展開していく話が基本苦手なんだけど、この漫画はなぜか良き。登場人物にちゃんとした大人もいて、しっかり締まっているからかな。

屋形の台所がザ・昭和な感じで、冷蔵庫も小〜さくて、キヨちゃんは毎日大所帯の食事作りのために、大きなリュックを背負い買い出しに。図書館で料理本を借りてきて、幅広いレシピの習得に熱心です。えらい。それも屋形のみんなが美味しい美味しいって笑顔で食べてくれるから、いつも感謝してくれるから頑張れるんですね。

私は毎日大人数の家族の三食作って、毎食毎食めんどくさくてキーッッてなりますが、この漫画を読むとストレス解消です。この「いつも美味しいって言ってくれて感謝される」っていうのが、かなりファンタジーに思えちゃうんだけど。キヨちゃん幸せものだな。