夜空と陸とのすきま

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ボートの三人男/ジェローム・K・ジェローム

ボートの三人男 (中公文庫)

楽しいSFを読もう!と思い立ち、コニー・ウィルスの『犬は勘定に入れません』を読み始める前に、神林ちゃん(『バーナード嬢曰く。』)が先に『ボートの三人男』を読むべきだと言ってたので、元ネタとなる19世紀イギリスの傑作ユーモア小説を。古本で買った中公文庫版はちょっと前の池田満寿夫が表紙のやつでした。ユーモアっていうか目がいってて怖い。特にイッヌ!

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病は気から、憂鬱解消の為に休暇を取り2週間のボートの旅に出た、ぼくとジョージとハリス+喧嘩っ早い犬のモンモラシー。ロンドン南のテムズ川から上流を目指していざ漕ぎ出すというお話。

テムズ川沿いの町の観光名所や歴史を織り込みつつ物語を進めるはずが、すぐに三人男の与太話に脱線。これはきっとキャラが勝手に動き出すってやつですね。この三人男は全員ボケで、ツッコミ担当がいないので会話がオチない。

なんだかよくわからないまま流されながら読み終えて、もう一度Google マップで地名を保存しながら川の風景写真を眺めつつ読んだら、2周目は面白くなりました。

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オックスフォードからの帰路は下流だから漕がなくてもいいのに、オチは…まあそうなっちゃうんだね。