夜空と陸とのすきま

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プロジェクト・ヘイル・メアリー/アンディ・ウィアー

よい、よい、よい。プロジェクト・ヘイル・メアリーは良いぞ!よい、よい、よい。だけで読んだ人はわかる。きっとニンマリしてしまうでしょう。

ラジオ番組で宇多丸さんがこの本を推して「何も予備知識なしで、出来れば帯も見ない方が良い」と言っていたからか、SNSでも誰一人頑なにネタバレ感想を書かない。すごい。

というのも、物語始まりの主人公は記憶喪失で何故か宇宙空間を飛ぶ宇宙船の中にいて、じわじわと自分のことを思い出すことで話が進むから、何を書いてもネタバレになるのです。ぐっと我慢。

数学に強く、物理学のエキスパートで惚れ惚れするような主人公。懐かしのTV番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』で、どんな難問でも挑戦して答えていく参加者を気持ちよく眺めている感じに似ている。

あとこの物語では地球の危機に際して、全世界中の叡智が集い、協力していく様も泣けてくる。時勢が時勢だけに。このコロナ禍で、夜空を飛ぶISSの姿に何度励まされてきたことか。読み終えた後で制裁でISS落下の恐れ ロシア国営宇宙開発企業(AFP=時事) - Yahoo!ニュースが辛すぎます。ウラジーミル、ともに見た夢はこんな未来じゃなかったぞ。