夜空と陸とのすきま

SF好き SF小説1000本ノックを目指しています

ニューロマンサー/ウィリアム・ギブスン

FacebookもMetaと社名を変え、メタバースの原点であるニール・スティーヴンスン著のSF小説スノウ・クラッシュ』も早川書房が近々復刊してくれるそうで、仮想空間キタコレ!な昨今。そもそものサイバースペースという言葉をインターネット普及前に産み出したサイバーパンクの元祖、1984年作の『ニューロマンサー』を始めとするウィリアム・ギブスンにまだ手をつけていないのはヤバしと、積ん読棚から引っ張り出しました。時系列的に短編集『クローム襲撃』から読んだ方が良かったのかな?

黒丸 尚氏のカッコいいんだけどクセのある和訳、何故セリフ末尾の「?」の代わりに「…(三点リーダー)」を使うのか、?マーク嫌いなのか。用語もルビ多すぎかつ説明が少なく、第二部で読むのを挫折。しばし日数を空けて最初から再チャレンジ。今度はWikipediaに書かれている「あらすじ・登場人物・ガジェット」に助けられて何とか読み終えました。Wikipediaがなかったらまた挫折していたと思います。

1984年当時よりコンピュータの知識がひろまり、映画『攻殻機動隊』や『マトリックス』などで電脳空間のイメージがあっても読みにくいのは確か。

最後の方でニューロマンサーが登場するシーンが、海辺の波打ち際というのが素敵でした。ソニー、サンヨー、日立とか、忍者に手裏剣に禅とJAPANな用語がわんさか出てくる所も嬉しい。

脳内イメージで女用心棒モリイは、草薙素子やトリニティよりも『ブラック・ラグーン』のレヴィに近かったです。