夜空と陸とのすきま

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蛇の言葉を話した男/アンドルス・キヴィラフク

「これがどんな本かって?トールキンベケット、トウェイン、宮崎駿が世界の終わりに一緒に酒を吞みながら、最後の焚き火を囲んで語っている、そんな話さ」「『モヒカン続の最後』と『百年の孤独』を『バトル・ロワイアル』な語りで創造した」という帯文に釣られて読みました。装丁もカッコよくて、表紙のフォントも色もモロ好みだし、カバーを取ったら素晴らしいサラマンドルの絵が現れます。

エストニア文学の中世ファンタジー。蛇の言葉を話す森の人と、農業を営む村の人と、鉄の男達(騎士団)がぶつかるお話。

帯文が優秀すぎて、本当にトールキンベケットでトウェインで宮崎駿でした。宮崎駿作品では『未来少年コナン』の中盤、ハイハーバー島の話に似ているかも。自分達でツリーハウスを作り、自由に生活したいコナンとジムシーに対して、協働社会を強制してくるラナとハイハーバーの人達というあの構造。

エストニアってキリスト教がそんな扱いなの?と歴史に興味がわいたり。司祭の娘マグダレーナの野望が、古代と近代の融合を息子で目指していて思わず唸ったり。

主人公のサディスティクな祖父が出てくる辺りで急に物語が動き出し、読み終えた最初の感想は「こんなに人が死ぬとは思わなかった」です。おじいちゃんはヤバ爺すぎて死神みたいだった。そして主人公の絶望と孤独、何も残せないまま物語が閉じていくことに震えました。

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