夜空と陸とのすきま

SF好き SF小説1000本ノックを目指しています

vN/マデリン・アシュビー

vN

vN=フォン・ノイマン式自己複製ヒューマノイドのエイミー(5歳)は、幼稚園の卒園式で突如現れた「おばあちゃん」に襲撃される。とっさに母親を助けようと、祖母に噛みつき吸収したエイミーは大人の体になってしまった。美少女ヒューマノイドのさすらい物語。

逃亡途中で出会うハビエル(男性型vN)が「自己複製」して子供を産み、とにかく子だくさんだったり、ヒューマノイドを開発した理由が新興宗教の教えからくるところがユニーク。でもバトルシーンはえぐくてホラー。

エイミーはずっとパニックで泣いているし、体内に入ったマルウェア(祖母)は悪魔のささやきのごとく酷い展開に導くので、アイデアは面白いけど物語の進行が辛かったです。

押井守「イノセント」と庵野秀明エヴァンゲリオン」の影響もちらほらみられて、相当なオタク作家さんなんだな。