翻訳家 柴田元幸氏の過去30年喋ったり書いたりしてきたことの総まとめ名言集。30年間翻訳についての考えはほとんどぶれてない、すごい。
翻訳手法についても思わずメモとるような内容が多く、今度おすすめのロングマン英和辞典を手に取ってみようとか、日常生活で英語に触れてないくせにその気になる、やばい。
第1章の1、しょっぱなが「理想の翻訳」で
合っているか間違っているかでいえば、翻訳なんて、全部、間違っているんですよ。何もかも全部を伝えるなんて、原理的に無理。ただ「どう間違うのがいちばんいいのか」を細かく考える。「ここでは、何が伝わるのがいちばん望ましいのか」ということを見極める。
この部分は、そのまま絵にも言えることで、どこまでも写実的に描いたからって魅力的な絵になるわけでもなく、大学で自分が描いてた絵はどれもぼんやりしていて、この大事な見極め方、何を残して何を捨てるかが足りなかったんだなと、いまさらながら「エウレーカ!」と叫びそうになりました。
柴田さんかっこいい、一生ついてく。