翻訳家の柴田元幸さんのエッセイ。とても自然な日本語で違和感なく海外の小説を読める幸せ。それも柴田さんの繊細な言葉選びと豊かな想像力があるからなんだなと認識できるブラボーなエッセイでした。
合間に挟んでくる妄想間奏曲というのがすごいんです。湧水のごとく脳内から溢れでる妄想。自由に時代を行き来して。下町の工業地帯、深夜ラジオから流れる洋楽を聴きながら…、見知らぬ外国の街、ヒッチハイクの旅。全てが翻訳家柴田元幸を育てた背景。センチメンタルな旅、長距離移動の列車の旅などのお供にすると最高な本だと思いました。
私はコタツに入って読んだんですけどね…。また週末には雪がチラつくんだって、うへぇ。