夜空と陸とのすきま

SF好き SF小説1000本ノックを目指しています

ヒッキーヒッキーシェイク/津原泰水

ヒッキーヒッキーシェイク (ハヤカワ文庫JA)

引きこもりカウンセラーのJJは、四人の引きこもりを連携させて、あるプロジェクトを立ち上げる。「人間を創る、不気味の谷を越えたいんだ」。こうして始動したアゲハ・プロジェクトは思わぬ展開に…というお話。

まず「不気味の谷」って何やねんとググる。全体がテンポの良い会話文で進み、用語解説がほぼないので意味がわからないままだと迷宮に入りそうになる。急に場面が変わるので、何が起きたか考えながら読み進めるため、読者の想像力が試される。これが「行間を読む」というやつか!なんとも楽しい読書体験、最後までグイグイ引っ張られました。いやー面白かった!

JJが『もののけ姫』のジコ坊みたい。なんとも憎めないんだな。