夜空と陸とのすきま

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アルファ系衛星の氏族たち/フィリップ・K・ディック

アルファ系衛星の氏族たち (創元SF文庫)

大寒波襲撃により日々除雪、除雪の年末です。ママさんダンプを使いすぎて手のひらにマメがっ!そんな中で今年最後になるであろう読書に選んだのが、ディック自身も失敗作と公言していた「アルファ系衛星の氏族たち」。

いやー毎晩寝落ちしまくり遅々として読み進まず。とにかくキャラを出しまくって(相関図書くの大変でした)、どんな風に展開していくか悩み書き進めていたけど宇宙を巻き込んだ夫婦喧嘩で終わっちゃった感があります(前にもあったなこのパターン)。

奥さんは貧乳で、若い彼女は爆乳って、結局はおっぱいかっっ!絞め殺すぞこの野郎と、誰に向かって言えばいいのやら。

とはいえ、最後の方は四つ巴のバトルありの急展開で目が覚めました。ダメ男な主人公をなぜか助けてくれるガニメデ星の粘菌君(超良い奴)、ウサギの着ぐるみを着る喜劇役者のヘントマン、と変な人もたくさん出てきます。

そもそもアルファ系帝国の衛星に、地球人の精神疾患者達を送り込んで放置、その後彼らは独自の文化を形成していたという始まりから面白いアイデアだと思いましたが、キャラクター全員の言っていることとやっていることがちぐはぐで、読者は混乱するのです。きっとディックも混乱していたんだと思うの。

さて買いためたディック本はまだまだあり、ようやく半分くらい読んだのか…?来年も張り切って読んでいこうと思います。2017年もあと30分ですが、皆様良いお年を。

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