夜空と陸とのすきま

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パンドラの少女/M・R・ケアリー

パンドラの少女

 

奇病の爆発的な蔓延“大崩壊”から二十年。人間としての精神を失い、捕食本能に支配された“餓えた奴ら”により、文明世界は完全に崩壊していた―。わずかな生存者たちは、ロンドン北の軍事基地で、半分人間、半分ゾンビ状態にある子供たちを利用し、治療法を見つけ出そうとしていたが、緊急事態が勃発。半ゾンビ少女メラニー、女教師、女科学者、兵士達の逃避行がはじまるというお話。

ホラー・スプラッタ物が超苦手な私がこの本を読んでみようと思いたったのは、ネットでこの画像を見かけたから。

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口輪(マズル)を付けられた黒人のゾンビ少女に魅了されたからです。
文章なら読めるかなと。
「一気読み必至」のうたい文句通り、確かに面白くて一気に読めました。原作のメラニーは金髪・青い目・色白の白人だったので、映画では変更されたのですね。とても賢そうなところがいいな。ゾンビを教育するという設定が面白い。

ゾンビといえば、研究室〈ラボ〉、洋館に、森と廃墟ビルだろと言わんばかりに逃避行中の舞台は様々に移り変わり、ホラー・スプラッタな描写ももちろん、虫食まででてきた。ううっ。

この世界は、生き延びた人類 VS キノコに感染されたハングリーズ<飢えた奴ら> VS ジャンカーズ<廃品漁り>の三つ巴の戦い。そしてラストの衝撃、これは続編もありそうな終わり方。もし続編があれば、イモータン・ジョー(マッドマックス/怒りのデス・ロード)が出てきそう。

 

映画は本国イギリスやアイルランドでは昨年9月から上映


Mark Kermode reviews The Girl With All The Gifts

監督は『SHERLOCK/シャーロック』のコルム・マッカーシー、ということは期待値大!でもえぐい描写ありかなぁ。映画『ワールド・ウォーZ』くらいに押さえてくれたら、劇場で見れそうなんだけど。というか、まだ日本公開決まっていないようです。