夜空と陸とのすきま

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機動警察パトレイバー2 the Movie

 

 

機動警察パトレイバー2 the Movie [Blu-ray]

機動警察パトレイバー2 the Movie [Blu-ray]

  • 発売日: 2008/07/25
  • メディア: Blu-ray
 

 

レンタルBlu-Rayを借りる。

最新の実写版パトレイバーを借りるつもりが、なんとなくこちらに手が出てしまいました。いや10代の頃に劇場で観てるし、その後もテレビ放映を録画したけどビデオは実家で行方井不明になっていたので、絵が綺麗なBlu-ray版を。

若かりし頃に劇場で見た時は、小難しい荒川のセリフが理解できず、ヘリが主役じゃん!レイバーバトル5分だけかい!という不満と「誰でもが神様みたいなもんさ」というセリフだけが強烈な印象だったのですが、こうして20年ぶりに見返してみると、奥が深い!セリフ面白ーい!カット割りかっこいいー!(魚眼レンズやしつこい鳥描写などやり過ぎ感も感じられるけど)

この街では誰もが神様みたいなもんさ。いながらにしてその目で見、その手で触れることのできぬあらゆる現実を知る。何一つしない神様だ。

 モニタ越しにみる戦争、数値と情報だけで知る現実、ネット社会になった20年後の今はもっと『神様』化が進んでいて、肌で現実を感じられないから人は保守化してしまったのだろうか。題材が集団的自衛権でまさにタイムリーな映画。後藤隊長は「不正義の平和だろうと、正義の戦争より余程ましだ」と言います。そう気付いたときにはいつも遅すぎる、あとは泥沼の戦争しかないのに。

とてもキレイにまとめられていて無駄がない完璧な作品なのですが、もう少し最後に柘植の抵抗とか、2課の活躍をあと10分ぐらい観たかった。

この頃の押井作品は、現実と非現実がいいバランスで、オチに未来への希望があって良かったなぁ。その後の「スカイ・クロラ」のどん詰まり感は一体どうしたの。

さて、20年たった今の実写版レイバーではどうなったのかな?