夜空と陸とのすきま

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バッド・ムービー・アミーゴスの日本映画最終戦争!<邦画バブル死闘編>2007-2008年版

 

 

古書店で購入。

毒を飲みたくなった、もとい毒舌を読みたくなったので手にとってみました。

2007ー08年のダメ日本映画58本メッタ斬り本。もう悪意満ちた表紙の絵が、どれだけ斬りまくっているかを如実に物語ってます。

テレビでの宣伝を見ただけで「いやこれはダメ映画でしょう…」と感じてしまうアカン邦画を、きちんと劇場(又は試写会)に足を運んで見て、いかにダメかを詳細に語る。ネタ探しも含めてパンフレットまでチェックしているところがさすがです。
「こっちも映画見るプロだからさ」
このセリフを言えるほどの三氏の映画に対する造詣の深さが堪能できました。

この本でこき下ろしている58本の中で、自分が見たことあるのは「めがね」「ポニョ」「スカイ・クロラ」の3本のみ、少なっ。

「めがね」を見た時に「キレイすぎる…。民宿のおっちゃんは「海人」Tシャツぐらい着てたらいいのに、やぼったさもダサさも少しはある方がいいのにな」とインテリア雑誌の雑貨イメージフォトみたいな世界に違和感を感じましたが、この三氏によると「宗教映画」「選民意識」「エリート主義」との評、あの気持ち悪さはそれだったのかと膝を打ちました。
「ポニョ」も「スカイ・クロラ」も確かに気持ち悪かった。漠然と感じた違和感がなんなのかわかって面白かったです。この本があれば、ダメ邦画も別の意味で楽しめるかも。

安易なリメイクとテレビ局の介入で世界サイテー水準に堕ちた日本映画。2014年になってもあいかわらず、最終戦争は続いているようです。いつになったらこの悪循環から抜け出せるのだろう。

もう随分前から邦画はだいたい監督の名前で選んで見ることが多くなってきているし、この本に載っているアカン監督とプロデューサーの名前、よく覚えておこうと思います。デスティーニー銘柄とかね(^_^;)