図書館で借りる。
図書館で娘と絵本や児童書を選んでいたら、児童用の貘さん詩集発見!
20代の頃、沖縄に移住したくて、脳内が沖縄・琉球でいっぱいになっていた頃に、習っていた三線を通じて山之口貘に出会いました。
曲になったうちでは、大工哲弘さんが歌う「生活の柄」が一番好きなんですが、大工さんのはあまりYouTubeにないね。
歩き疲れては 夜空と陸との
隙間にもぐりこんで
草に埋もれて寝たのです
もうこの「夜空と陸との隙間にもぐりこんで」という表現が
ありそうでないことばで、大好きで、真似して三線で弾いてました。
今回のこの本は、子どももわかりやすく読める詩を選出し
丁寧に解説をつけてくれる、この入門シリーズいいなぁ。
子どもの頃に出会いたかった。
どん底の貧乏のなかで、芸術が生まれるというのは実は難しく
貧しいと心も体も病んでしまうことの方が多いのですが
山之口貘は死ぬまで清貧を通した稀な人。
琉球出身の差別、太平洋戦争と大変な時代だったのに
紡ぎ出した詩はどれも優しいのです。
「求婚の広告」
一日もはやく私は結婚したいのです
結婚さえすれば
私は人一倍生きていたくなるでしょう
かように私は面白い男であると私もおもうのです
面白い男と面白く暮らしたくなって
私をおっとにしたくなって
せんちめんたるになっている女はそこらにいませんか
さっさと来て呉れませんか女よ
見えもしない風を見ているかのように
どの女があなたであるかは知らないが
あなたを
私は待ち侘びているのです
「さっさと来て呉れませんか女よ」って(笑) ストレートすぎるでしょう(^_^;)
この後、新婚の詩がでてきて、貘さん結婚できて良かったね、と思いつつページをめくったら質屋の話が出てきたり、大変な結婚生活だったようです…。