図書館で借りる。
3.11の津波で亡くなった人がDJになって始めた想像ラジオに、同じく被災して亡くなった人たちが、あの世に行く前にリスナーとなってラジオ放送に投稿する話。生きている人には聞こえない想像ラジオ。
死者が霊となって交流するなんて物語はごまんとあるけれど
交流の場がラジオで、死者の声が電波ときたか!と斬新に感じた。
被災地ボランティアの葛藤、どうしたらいいのかわからない疎外感、結局自分のために利用している自己満足なのではないかなど、そこは自分も思うところだったので、胸を抉られる。
被災地の人は、この3年間ずっと想像ラジオを聞いて悲しんで偲んでいる。
「まるで何もなかったように自体にフタをしていく僕ら」とは?
逝ってしまった人の声なき声を聴こう。心と耳を傾け死者と共に少しずつ前に進もうというメッセージが込められている本でした。