夜空と陸とのすきま

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七人のイヴⅢ / ニール・スティーヴンスン

七人のイヴ ? (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

月の無数の破片が落下し、地球は滅亡。かろうじて残った月の破片にたどり着いた人類の七人のイヴ達は、単為生殖により各人が選択した自分の遺伝子的特徴を残した七つの種族を作り出した。

それから5000年の月日が経ち、軌道上に建てた構造物ハビタッド・リングで30億に増えた人類は、再び地球の大地に暮らすために、テラフォーミングが進められているんだけど、レッドとブルー陣営に分かれて戦争状態というお話。

第一部、第二部で繰り広げられた壮大なスケールの物語は単なる序曲です…あれから5000年後という出だしに噴き出しつつ、5000年の歴史とハビタッド・リングの解説に200ページ。主人公達はいつ動き出すのか、わじわじしていたら、ファーストコンタクトと第一部の伏線回収であっという間に完。第二部が面白すぎたせいか、肩透かしを食らった感じ。第三部全部がエピローグでしたね。

こんなロマンチックなオチでなくても良かったのにな。もう少し主人公達が活躍する続きが読みたかったです。

全三巻、たっくましーい人類の活躍する物語でした。