夜空と陸とのすきま

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蔵書の苦しみ/岡崎武志

蔵書の苦しみ (知恵の森文庫 t お 10-3)

 

昨年から暇をみつけては、googleスプレッドシートで蔵書記録を付けていて、マンガを省くと大体600冊は蔵書があると判明。うち半分以上が積ん読。そんなに積ん読本があるにもかかわらず、月に何度も本屋と古本屋で本を買うので本棚がぱんぱん。この蔵書をいかにすべきか悩んでいると、この本のタイトルが目につきました。
著者は「ざっと二万冊」の蔵書を持つらしいフリーライター・書評家の岡崎武志氏。自宅に二万冊って、思わず「ふぇ?」と変な声が出てしまう。寝室もリビングも階段も廊下も本が進出してくる…そこまで増えたらデータベースソフトで管理とかもやんなっちゃうだろうな、などとヘッドバンキングしまくりな共感の多い内容でした。

結論から言えば「手放せ」なんですが、ただ某中古書店大手に売るよりは、一箱古本市や自宅でガレージセールなど、本好きの人たちとふれ合いながら楽しく手放していこうとのこと。文庫版追加の後日談によると、年を取ると楽しかった古本市出店も億劫になるとか、きゃあ怖い。

私も蒐集してきたSF本でSF書庫の夢もあるけれど(お恥ずかしながらあるんです)、SFにまったく興味がない娘に残しても迷惑だろうし、多分もう二度と読み返さないという本は積極的に手放して、本棚のシェイプアップもすべきですね。

かと思いきや著作権が70年に伸び、青空文庫入りする前に世間から忘れられ埋もれてしまう名作も今後は大いにあり得ると考えられ、手放すのが怖くもあります。ホントに70年に延長なんて、なんてことをしてくれたんだろう(-_-)70年だと当時の作家と関わった関係者はほぼ鬼籍に入るだろうし、文系の研究と論文も大変になる。文化を滅ぼす気かっ!