本棚の隣で針仕事

雪国在住。積ん読本と図書館通い、 録画した映画、買いためた布や手芸用品をどうするかの記録。

ザップ・ガン/フィリップ・K・ディック

ザップ・ガン (創元SF文庫)

東西両陣営に分かれて新型兵器開発競争をしている人類。トランスによりインスピレーションを得る兵器ファッション・デザイナーが主人公。しかし開発された兵器は、実戦で活用するわけでもなく、政府がCGを駆使して作ったプロモーションビデオを見て、パーサップス(ピュア+サップスでアホな愚民と皮肉が強烈ぅ)は満足。実際は殺傷能力なしの暗黙の了解でのなれ合いだった。そこにエイリアンが地球を襲撃しに訪れ、本当に地球が大ピンチ…という話。

この対エイリアンに向けて東西の兵器ファッション・デザイナーが力を合わせ、究極兵器ザップ・ガンを開発するぞ!という流れなんですが、思いもよらない兵器で、「そうくるか!」と意外性にやられました。確かにある意味「世界をぶっとばす」兵器ですね。ディックの中でもかなりのトンデモSFなんじゃないかなー。多分最後まで考えてなくて書き進めているね、まるで宮崎駿作品のようだ。いつものことですが。

兵器ファッションデザイナーという職業、女に惚れやすく情緒不安定でグダグダな主人公、薬でトランス!生まれた兵器のお茶目さなど憎めません、全体像は軍拡競争のSF的風刺ですが読みやすかったし、ガジェットがたくさんで面白かったです。
特に、主人公のエロい愛人と、どんな質問にも答えてくれる人工万能知能体のオーヴィルくんが最高だ!

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