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本棚の隣で針仕事

雪国在住。積ん読本と図書館通い、 録画した映画、買いためた布や手芸用品をどうするかの記録。

移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活/高野秀行

読書【ノンフィクション】

移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活 (講談社文庫)

 

録り溜めた深夜テレビ番組「クレイジー・ジャーニー」をひたすら見て消化しているこの頃、高野秀行氏もその番組で知りました。番組内で「ちっとも本が売れない」とぼやいていましたが、この人の本すんごく面白いよ!某百田氏の本よりこういう本がベストセラーになれば、誰もが住みやすい国に近づける気ががする。みんな読もうよ!

という本心はさておき、この本は普段は世界中を旅しているノンフィクション作家の高野氏が、日本に移住、移民している外国人のコミュニティに「突撃!となりの晩ご飯」取材を行い、我が身を振り返りながらも面白くとりまとめた本です。

巻頭を飾る色とりどりの各国の料理も美味しそう。本書で紹介されていたイスラム系は毎日こんな手の込んだ料理してんのとびっくりです。そういえば最近、気合い入れて料理してないなーと思い立ち、2時間かけて皮から手作りの水餃子を作ってしまいました。粉まみれで大変だったけれど、家族に大好評。毎日はしんどいけど、たまにはいいね。

そして第9章の「西葛西のインド人」、在日インド人ヒンドゥー教徒と新興宗教のISKCONが一緒にお寺を作ったことについて、高野氏とインド人の会話の箇所が凄いなと思ったので引用します。

「…やっぱりインドの人は寛容なんですね」。私が言うと、「寛容とはちがいます」ときっぱり否定された。「排他的ではないんです。いろいろな考え方があって、どれが正しく、どれが間違っているとかではない。どれも正しい。それを理解するということです」
 ハッと目が覚める思いだった。たしかに「寛容」とは「間違った存在や行動を大目に見る」という上から視線がある。だがインドでは自分とはちがうものが同居していることが常態なのだ。それをわざわざ追い出す行為が「排他的」である。インド人の「共存」の意識とそれを適当な言葉で流さない論理性には恐れ入る。

私もお仕事で韓国人のコミュニティに行きますが、本当に礼儀正しくてやさしい人達ばかりです。そんな人達に「ニホンジン、カンコクきらいでしょ?」って言われると泣けてきます。政治面でいざこざがあるかもしれないけど、あの人達個人は嫌いじゃないです。ちゃんと仕事のパートナーとしてwinwinできています。みんなもっと色んな国々の人達と友達になればいいのに。「大陸に帰れ」ってヘイト発言している人には近寄りたくないし、同じ日本人として恥ずかしい。政治的な抗議するなら相手の政府にするべきであって、移り住んだ人には関係ないのです。