夜空と陸とのすきま

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ヴァルカンの鉄鎚/フィリップ・K・ディック

 

 

 

本屋さんで購入。

核戦争以降、人類の重要事項の決定を委ねられたコンピュータ(ヴァルカン3号)と反体制の宗教団体との戦いが始まり…というお話。

30年ぶりに完全翻訳、というのも訳出していた当時のSF雑誌が休刊して頓挫し、忘れ去られていたからという、ディック作品でもそんなこともあるんだねぇ。

表紙を見ると草薙素子か⁉︎と思いましたが、内容はそんな雰囲気でもなく。ヴァルカンコンピューターが放つ鉄鎚は、監視、暗殺をするので小型ドローンをイメージして読みましたが、アメリカで60年代に出版された当時の絵ではまんまハンマー!レトロ感がいいわぁー、手がかわいいね。かわいい顔して空から降ってきて頭をカチ割るのです。こわいずら。

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出だしの連邦調査員が車越しに宗教団体から襲われるシーンは、ゾンビみたいでハラハラしましたが、後半は勢いが緩んだ感じになって残念。