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本棚の隣で針仕事

雪国在住。積ん読本と図書館通い、 録画した映画、買いためた布や手芸用品をどうするかの記録。

アル中病棟 失踪日記2/吾妻ひでお

読書【漫画】

失踪日記2 アル中病棟

 

古本屋で購入。

失踪日記」から8年、アルコール依存症で担ぎ込まれた「アル中病棟」入院の日々。

ものすごく壮絶でヘビーな話なのに、客観的な視点とコミカルな画風のギャグですらすら読めてしまう。吾妻氏の画力恐るべし!一コマ一コマが本当に丁寧で、背景も緻密に書き込んでいます。8年かかるわけです。何よりもこんなにたくさんの群衆を個性的にかき分けれるなんて!普段から人間観察をしていないとできません。

自分で逃げ場をなくし、追い詰めてしまう結果、酒に逃げてアルコール依存症におちいる。
本書の中で何度も出てくる言葉「完全主義者は身を亡ぼす」
怖いです、身につまされました。

本編ラストのセリフも、本を閉じたときに目に飛び込んでくる裏表紙にある帯の言葉「酒無しでこの辛い現実に、どうやって耐えていくんだ?」も、いつまたアル中になるかもしれない、一生治らないという依存症の怖さを物語っています。
吾妻氏がプレッシャーのかかる漫画を描かずに、拾ったものでオブジェを作る話だけが救われました。そうやって夢中になれるものを増やしていって、生きながらえて欲しい。

それにしても、中島らもさんもエッセイで書いていたけど、お酒のCMって多い。特に21時以降の報道番組内。どれどれ今日のニュースは…とTVをつけるとビール缶を開けて泡が飛び出す美味そうなCMだらけ。これじゃあアル中も増える一方だ。