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本棚の隣で針仕事

雪国在住。積ん読本と図書館通い、 録画した映画、買いためた布や手芸用品をどうするかの記録。

幸田文の箪笥の引き出し/青木玉

読書【エッセイ】

幸田文の箪笥の引き出し (新潮文庫)

 

古本購入、積ん読消化。

幸田露伴幸田文の着物のこだわりについて、青木玉が紹介するエッセイ。

間に着物のカラー写真を入れつつ、着物用語も載せているので、着物を広げて一つ一つ説明してもらっている気分になれます。幸田文青木玉も着物同様、本の装丁にもこだわるんだなぁ。贅沢になりすぎず、貧相にもならない絶妙なセンス。現代の女性がなくしてしまいつつあるこだわりと日本的美を感じました。

自分も母親が日舞をやっていたので、そこそこ着物持ちで
娘時代の着物をすべて譲ってもらえるはずだったけど、
試しに羽織ってみたら袖丈・着丈がパッツン、パッツン。

「痩せてるし、手足は長いし(怒)」と
普段なら有頂天になってしまう言葉も、着物から拒絶された言葉となり。
悲しい。・゚・(ノД`)・゚・。
着丈はともかく、袖丈はどうしようもないのです。

なので実家から段ボールで届いた着物達はそのまま放置。

でもこの本では、着れなくなった着物を座布団や布団にしたてかえ
最後まで愛おしく使い切った幸田文が紹介されています。

これは見習わねばっ!

 

この本で驚いたところは、喪服についての記述。

亡くなられた人との関係によって、同じ鈍色でも近親者は濃く、縁が遠ければ薄い色を着る。また、当座ははっきりした鈍色で、時がたつにつれて淡くなり喪があければ季節に合わせた色目にもどってゆく。色は人の関係を、また時間を雄弁に語る。

日本語はあいまいでわかりにくいと言われますが、昔の人は色の濃淡で関係をはっきり示し、状況判断ができたんだなと驚きました。

この絶妙な着物文化がなぜ廃れたてしまったんだろう (´・ω・`)もったいない。